保健管理センター長のひとこと(2017年7月)

夏野菜おでん

2017/7/14

保健管理センター長の一言【夏野菜おでん】

 6月11日に松山市のつばきウィメンズクリニックで新生児蘇生法講習会(Aコース)を開催しました。その前日に会場の設定を行い、その夜、つばきウィメンズクリニックの院長先生と一緒に行った藤田先生とでおでんを食べに行きました。その店のメニューに「夏野菜おでん」と書いてありましたので、早速、注文しました。おでんの出汁で夏野菜が煮てありました。写真を撮らなかったので、帰って再現してみたのが写真1です。トマト、茄子、ピーマン、オクラなどの夏野菜を入れています。
 野菜などの植物性食品には第7の栄養素と言われている強力な抗酸化力を持ち、免疫細胞を守って増やし、免疫細胞の働きを高めて、細菌・ウイルスなどによる病気に強い体をサポートしてくれるフィトケミカルという化学物質が含まれています。近年、野菜摂取量とうつ病、月経困難症の程度との逆相関植物が報告されていますが、これはフィトケミカルの持つ抗酸化作用が影響しているのではないかと考えられています1,2)
 植物がフィトケミカルを持つようになったのは、抗酸化力の他に、外敵から身を守るためです。動くことのできない植物は刺激的な香り、辛味、苦味によって、鳥、虫、動物などの外敵を寄せつけない防御機能を持っています。そして、鮮やかな色は、紫外線から身を守るためです。夏の露地栽培の野菜は紫外線から身を守るため、色が濃くフィトケミカルが多量に含まれています。したがって、色鮮やかな夏野菜おでんはフィトケミカルの宝庫だと言っても過言ではないと思います。夏野菜おでんの出汁にはフィトケミカルがたっぷり含まれています。後日、夏野菜おでんににシラタキと豚肉を追加してみました。各家庭で、いろいろアレンジされたらおもしろいと思います。是非、試してみて下さい。簡単な料理ですが、彩り鮮やかな夏を感じさせる旬の食べ物だと思います。
 これは蛇足ですが、写真2は当日の昼食です。私は糖質制限をしているため、シェフが気をきかせてパスタを焼き野菜と温泉卵に変更した献立にして下さいました(写真3)。食の工夫はおもしろと感じました。

2017年7月14日

参考文献
1) Nguyen B, et al. Fruit and vegetable consumption and psychological distress: cross-sectional and longitudinal analyses based on a large Australian sample. BMJ Open 2017;7:e014201.doi:10.1136/bmjopen-2016-014201369, 540-548.
2) 秦 幸吉、他. 女子大生における食生活と月経困難症との関連に関する検討. 臨産婦 2016, 70: 1079-1083.

写真1                    写真2

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写真3

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