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当たり前で最高(?)のCOVID-19予防(保健管理センターより)

学生・教職員の皆さまへ

 昨年12月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が報告されたときは、ここまでまん延するとは思わなかったです。現在のように人の行き来が盛んになる以前、50年くらい前ならば、「武漢肺炎とは。コウモリが伝搬する病原体によって秋から冬にかけて中国湖北省を中心に流行する風土病」で終わっていたと思います。

 SARSは人類に真っ向勝負を挑んだため、すべての感染連鎖を検出し、それらをすべて断ち切ることで封じ込めに成功しました。しかしながら、この新型コロナウイルスは、ステルス爆撃機のようにヒトに襲い掛かるのが、賢く、厄介なところです。この特徴を逆手に取って、感染しても無症候あるいは軽症なことが多い若年層の感染集団からの発生に着目して考案されたのがクラスター潰し作戦です。クラスターが生じやすい、 密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、密集場所(多くの人が密集している)、密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)の3密 を避けるという対策がある程度、効果を発揮していると思われます。

 そんな中、3月中旬、おもに東京で感染経路が不明な「孤発例」と呼ばれる感染者が認められるようになってきました。おそらく、クラスターの背後に未知のクラスターが潜んでいるとされています。浮かび上がってきたのは、繁華街で接客を伴う夜間営業を行っている飲食店でした。その後、松江市での感染例のように、地方でも同様の現象がみられるようになりました。しかし、これで「孤発例」がすべて解決されたとは思われないです。

 純粋に考えたら、3密を避けて、マスク着用を徹底していれば、ヒトの飛沫を直接浴びて感染することは少ないはずです。飛んだ飛沫が落下した机の上や、咳やくしゃみを受け止めた手で触ったものに触れてうつる接触感染がかなりあるのではないでしょうか?スーパー・コンビニの陳列品、宅配物、共有のパソコン、電話、マイク、つり革、手すり、紙幣、レストランなどの飲食店にある置き箸など クシャミ、咳などでウィルスが付着して接触感染の原因になるものが私たちの周りには沢山あります。 とくに スーパー・コンビニの陳列品、飲食店にある置き箸、 なるほどと思われた方も多いはずです。このようなことが「孤発例」の原因になると考えられます。汚染された手で口、鼻、目を触ってうつる接触感染が日常起きているはずです。 手で安易に口、鼻、目を触るのはダメです。とくに目は盲点ですので気を付けて下さい。

 COVID-19という未知なる感染症に対しては、未だ効果的かつ特異的な予防法・治療などは明らかになっていないです。この感染症については誰にもまだ分からないことは、誰にも分からないことでしかないのです。そのままを受け止めるしかないです。 マスク着用を徹底し、かつあまり大声で喋らずにいる。 そして、 手洗い ・マスク着用を含めた咳エチケットの徹底。 これだけで感染の確率はぐんと下がります。考えてみれば当たり前ですが、とても大切です。 家族や友人、自分の大切な人と電話して笑って下さい。そして、楽しく食事して、しっかり休養しましょう。 少しでも、皆さまに前向きな気持ちになっていただければ幸いです。

保健管理センター    
秦 幸吉、福島 加菜美