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新型コロナウイルス対策-新たなる観点から-(保健管理センターより)

学生の皆さまへ

保健管理センター    
秦 幸吉、福島 加菜美

 新型コロナウイルス騒動で始まった2020年もすでに10月中旬になり、これからインフルエンザ流行対策も行わなければならない時期になってきました。体調管理はしっかりしていますか?インフルエンザワクチン接種予約は済みましたか?

 9月の4連休前は新型コロナウイルス新規感染者数は東京での減少傾向に呼応するかのように、全国的にも減少傾向でした。しかしながら、その後は、減少傾向は見られず、9月初旬から高止まりの状態になっています。おそらく全国的な社会活動の活発化、「Go To トラベル」や「Go To イート」など経済活動を促す対策などがその一因と考えられます。各地で依然、会食や職場などでのクラスター(感染者集団)が起きていて、「3密+大声」の回避や室内でのマスク着用など「基本的な感染予防対策の実施を徹底することが重要」とあらためて思われます。

 全国の感染状況によると、感染リスクを高めやすい7つの場面がわかってきました(第10回新型コロナウイルス感染症対策分科会 pdf)PDF。これらは場所ではなく、このような行動がNGということです。つまり、COVID-19の感染経路で一番重要である飛沫(マイクロ飛沫を含めて)感染を防ぐにはこのような行動を控えるということです。一方、最近の東京都での新規感染者では感染経路不明が半数以上を占めています。「エピセンター(感染集中地域)化」している大都市では、いくら注意していても飛沫感染だけでなく、接触感染も無意識のうちに起こっているということを示唆しています。アメリカプロバスケットボールNBAは都市間の移動による感染拡大のリスクを避けるため、米フロリダ州のテーマパーク内のスポーツ複合施設に選手を「隔離」して集中開催する異例の措置を取り、コート内外での対策にも気を配り、7月30日から約4カ月ぶりに2019-2020シーズンを無観客試合で再開して、その後一人のCOVID-19感染者も出さずに先日、シーズンを終了しました。

 日本は欧米諸国に比べて、COVID-19の感染者・死亡者は圧倒的に少なく、日本ではCOVID-19で死亡した人は10万人に一人の割合です。しかしアメリカ合衆国(USA)ではすでにCOVID-19で20万人の方が亡くなっています。日本では年間20万人の人が脳卒中・肺炎で亡くなります。これだけの人がすでにUSAで死亡しているということは、COVID-19はただの風邪ではなく、今年は特別なことが起きているのです。そして、COVID-19の問題は数年続くとされています。

 これから、COVID-19とインフルエンザ同時流行が懸念される季節になります。COVID-19に関しては未だ、分からないことはありますが、本年2月~3月の頃に比べて確実に対策しやすくなっていて、いい方向に向いてきていると思われます。「3密+大声」回避には 身体的距離(フィジカルディスタンス)の確保 が重要であり、感染が拡大している(エピセンター化している)地域に行かないこと、つまり 移動制限の実施 、そしてマスク着用・手洗・うがいの励行などの衛生管理 。これらの感染対策をマナーとしてやって行きましょう!