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Stay with community(ステイ・ウィズ・コミュニティー)(保健管理委員会より)

学生の皆さまへ

出雲キャンパス保健管理委員会
秦 幸吉、福島 加菜美

 「Stay with community(ステイ・ウィズ・コミュニティー)」とは、東京大学大学院教授・大澤幸生先生が提唱されているもので、家族や親友、職場の同僚の中で1週間に1回以上お互いに必要だと思って会う人など、一人一人にとっての最も基本的な自分の「コミュニティー」を大切にしながら、その「コミュニティー」の外にいる人との接触はできるだけ避けるという考え方です。10人程度で会食をする場合に、自分たちは仲間だから「コミュニティー」内だと思うのは間違いで、本当に1週間以内に会っている人かどうかをよく考えることが必要です。「コミュニティー」の構成員は一人一人が自覚を持って、本学の健康チェック表に基づき、健康管理を行っていることが必要です。
 大澤先生は約1,300人を対象に1日のうちに1m80cm以内の距離で5分以上話した人数や、どこで会ったかなどを質問して、「コミュニティー」外の人と接する頻度が高い場所はどこかを調査されました。その結果、新型コロナウイルス(SARS-Cov-2)感染拡大のリスクは低い順に学校、デパート、病院、オフィス、居酒屋、バス、飲食店、宿泊施設、電車、スーパーとなりました。しかし、これは感染するリスクではなくて「感染が拡大する」リスクです。3密+大声でマスクを外して会話する場面を考えると、飲食店・居酒屋の方が感染リスクは高いのは明らかです。さらに、「ステイ・ウィズ・コミュニティー」という観点からすると、飲食店・居酒屋は「コミュニティー」外の人との接触が多くなります。両隣にいる人、ウエイトレス、ウエイターなどとの接触でリスクは高くなります。最近、山陰両県でも急にCOVID-19が多発するようになりました。おそらく、自分の「コミュニティー」の中にだけいるのではなく、外の「コミュニティー」に対してもオープンな人がいて、自分の「コミュニティー」以外の人との接触が頻回に行われているからではないでしょうか。
 大澤先生は「家族や親友、職場の同僚などは、『コミュニティー』のかなり基本的な単位なので、それはもう本当に大事にしていただいた上で、それ以外の人とのコミュニケーションをできるだけ避けてもらうということが重要です。自分自身のふだんの『コミュニティー』を大切にするという考え方がいいと思います。」と言っておられます。自分の「コミュニティー」は誰で、どこかをしっかり把握しながら、共感を育める接近性のある「コミュニティー」を維持することが、持続可能なコロナ対策と思われます。