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2020年度日本看護研究学会奨励賞を受賞

 2021年6月に開催された一般社団法人日本看護研究学会定時社員総会において,2020年度学会賞・奨励賞が決定いたしました。その中に,島根県立大学大学院看護学研究科一期生だった上田明美氏(島根県立こころの医療センター所属)の論文が選出されました。
おめでとうございます!

  受賞対象論文:精神疾患を有する母親の育児体験の意味
  Meaning of Parenting Experiences of Mothers with Mental Illness
  日本看護研究学会雑誌43巻1号,pp. 51-62,2020
  筆 頭 著 者 名:上田 明美
  共 同 著 者 名:石橋 照子,吉川 洋子

上田さん写真

【上田氏のコメント】
 この度は,2020年度看護研究学会奨励賞を受賞することができ,大変光栄に思います。島根県立大学大学院の一期生として,先生方にご指導頂きながら,同期生達と学び,取り組んだ研究が,このような栄えある賞を受賞できたことは本当に嬉しく思います。
 奨励賞受賞の対象となった研究論文「精神疾患を有する母親の育児体験の意味」は,精神疾患を有する母親の育児体験をエンパワメントの観点から捉え,母親がどのような思いを抱き,どのような体験をし,その体験をどのように意味づけているのかを明らかにすることと,精神科看護師として,精神疾患を有する母親への支援のあり方を検討したものです。精神疾患を有する母親が自分の育児をどのように捉えているかが核となり,徐々にエンパワメントしていることが明らかになりました。   そして,支援者として,問題点や困難感に着目するだけでなく,母親の力を信じ,肯定的に捉える姿勢が重要であることが分かりました。
 現在,多忙な毎日の中で,業務をこなすのに精一杯な自分もいますが,研究で得た知見を活かし,支援者として自分の患者さんの捉え方を振り返りながら看護を行っています。いただいた賞を励みに,今後も実践経験を積み,看護に真摯に取り組んで参りたいと思います。
 最後になりましたが,この奨励賞受賞は,石橋照子教授,吉川洋子教授のご指導なくしては決して得られるものではありませんでした。心より感謝申し上げます。併せて,インタビューに応じて下さった皆様,病院関係者の皆様,ご協力くださいました全ての皆様に深くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

島根県立こころの医療センター    上田明美