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コロナに対する個人の自制(保健管理委員会より)

学生の皆さまへ

出雲キャンパス保健管理委員会
秦 幸吉、福島 加菜美

   

 最近、新型コロナウイルス新規感染者数は全国的に減少傾向となってきています。10月11日、東京都が確認した新型コロナウイルスの新たな感染者は49人。3日連続で今年最少となり、50人を下回るのは去年6月25日(48人)以来です。10月12日には新たに77人の感染を発表。先週の火曜日から67人減り、4日連続で100人を下回りました。
 この新規感染者数減少の要因について、東北医科薬科大学医学部特任教授・賀来満夫先生によると、1)ワクチン接種が着実に進んできていること 2)人の流れが減少している状態が比較的長く続いていること 3)多くの方がリスクに繋がる行動を回避した、リスク回避行動というものが見られたことの3点が考えられるとされています。京都大学大学院教授・西浦博先生は、ワクチン接種の拡大とレストラン、カフェ、ショッピングセンター、テーマパークなど感染のリスクが高いとされる場所への人の移動減少を指摘されています。
 アメリカ感染症学会では、新型コロナウイルスについてのリスク分類を専門家同士で話し合い、感染しやすい行動や場所を3段階のリスクに分けて公表しています。高リスク群として、・ビュッフェ形式のレストランに行く ・大勢で食事を取り合う食事や飲み会に参加する ・複数人でカラオケをする・屋内のレストランや居酒屋で食事をする ・大規模なコンサートやライブに行く・接触を伴うスポーツをする(バスケットボール、ラグビー、サッカーなど)・混雑したビーチやプールに行くなどです。この高リスク群を避けることは、賀来先生の指摘されるリスク回避行動であります。
 現在、日本のワクチン2回接種率は64.8%です(10月11日時点)。可能な限りワクチン2回接種率を上昇されることは大事です。そして、コロナに対する行動規制緩和の動きが始まっています。しかしながら、ブレークスルー感染(ワクチン2回接種しながらも感染)する人も増えています。そのため、社会的な制限解除(行動制限の緩和、集会の人数制限や屋内でのマスクの着用義務などの撤廃など)は時期尚早とも考えられます。
 コロナの収束には未だ程遠く、今後、第6波の到来の可能性も指摘される現状において、この状況をしっかり把握して、個人個人が自分の立場を熟慮し、気を緩めない慎重な行動、つまり個人での自制を徹底することが大切ではないかと思っています。