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コロナ回避の最重要点(保健管理センターより)

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保健管理センター    
秦 幸吉、福島 加菜美

 大阪府で年末年始(2020年12月26日~2021年1月9日)に確認された新型コロナウイルス感染者のうち特定の行動が感染の原因と考えられる症例は432例あり、そのうち飲み会・会食・宅飲みと関連している症例が198例(46%)でほぼ半数近くでした(1月12日大阪府対策本部資料より)。東京大学の大澤幸生教授たちによると人と接する場面での感染拡大潜在リスクは、上位がスーパーマーケット、電車、テーマパーク、宿泊施設、飲食店、居酒屋の順でした。大澤先生によるとスーパーマーケット、電車、テーマパーク、宿泊施設ではしっかりマスクをするとか、できるだけコミュニケーションをしなければ、リスクはかなり減ると言っておられます。しかしながら、 人の注意が疎かになる飲食店、居酒屋でマスク着用する、会話をしないことはほぼ不可能です。1月17日の東京の新規感染者は1,592人で20歳代が362人(23%)と年代別では最多でした。やはり、 飲酒を伴う、伴わないにかかわらず無症状の若い世代での飲食がかなり感染の原因であると考えられ、この傾向は全国的に及んでいます。一部の人の間では3密+大声で会食をする従来の慣行が未だに行われています。

 AIを活用した新型コロナウイルス感染予測サービス「COVID-19感染予測(日本版)」new_windowでは、新型コロナウイルスの新規陽性者数は今月中に1万人超える日が多くあると予想されています。慶応義塾大学の宮田裕章教授によると「この予測は今私たちがとっている行動がそのまま続いた場合にはどういう拡大が起こるかというような予測です。感染拡大傾向にあるのか、これが急拡大なのか。あるいは横ばいか減少しているのか。このようなことを把握するためのモデルです。」とのことです。したがって、今後、新規陽性者数の増加が予測されているなら、その予測を覆すために行動をどのように変えていくかを考える必要があります。実際に北海道ではこのモデルで昨年11月後半から12月にかけて新規陽性者数の急増が予測されました。そこで、北海道では「札幌市での不要不急の外出自粛」、「札幌市と他地域との往来自粛」が行われました。その結果、実際の新規感染者数は減少に転じました。

 思いやり、寛容、知恵をもった一人一人の行動の積み重ねが全体に与える効果は大きく、新規感染者の増加予想を覆すことは可能だと思います。感染症流行時には、注意を伝えるときは、明確で、厳しいくらいの言葉選びが必要不可欠です。そこで、長期休業中に久しぶりに会う気の置けない仲間との会食は新型コロナウイルス感染リスクが高まります。慎みましょう!