2017年度修了生からのメッセージ

2017年度修了生からのメッセージ

   大学院での2年間は、自分の興味がある分野や物事について、より深く学び考える機会であり、また、自分が行っているケアについて立ち止まって考える良い機会となりました。
 大学院に入るまでの私は、問題解決型思考でばかり対象者や物事を捉えていたように思います。各科目での学びや研究に取り組むうちに、強みは何か、対象者が目標に向かっていくために、自分にどのようなサポートができるかという視点を持ち、対象者だけでなく周囲の環境も含めて考えることができるようになったのではないかと思います。また、以前よりは長い時間軸と広い視野で物事を捉え、対象者の支援や自分の取り組むべきことについて考えられるようになったかなと思っています。
 大学院修了後、私は就職初めて訪問看護を担当することとなりました。まだ慣れないことも多く、実践できていない面も多々あるのが本当のところですが、多職種が集まる部署で、対象者の地域での生活を、実際に支援させて頂くことで、大学院での学びを深めることができているのではないかと感じています。
 大学院の時は、泣きながらパソコンに向かう日や、やめようかと悩んだ日もあり、楽ではなかったけれど、たくさんの人に支えられて、2年間を乗り越えたことは今の私の力になっています。また、一緒に学んだ仲間が、それぞれの職場で頑張っていることは修了後も励みとなっています。 

修了生写真     島根県立こころの医療センター勤務

                上田 明美



 


   私は20数年総合病院で働いてきましたが、その間に医療の現場は様変わりしました。最新の医療や看護について、機会があれば勉強してきたつもりでしたが、刻々と変わる社会情勢に伴う保健・医療・福祉環境の変化を目の当たりにして、学びなおすことが必要であると実感するようになりました。
 大学院では、『島根の健康と長寿』の授業で、隠岐の島町に出掛け、行政や医療の課題を知ることができました。専門演習では、職場の課題を探求するために、雲南市役所を訪ね、身体障害者手帳の交付等について伺うこともできました。このような機会は、病院勤務では経験できないことでしたし、キャンパスライフも楽しむことができました。
 しかし、大学院生活の2年間は、勉強、仕事、家庭のバランスをとることが難しく、辛い時期もありました。仕事では、突発的な出来事が多いため、予定通りに自己学習が進まないことも多々ありました。そして、何で無理して勉強しているのかわからなくなり、やる気が失せてしまうこともありました。こんな辛い気持ちになったことは、私にとって人生初の経験でしたが、指導教官、大学院の先生方、大学院生の仲間、職場の上司とスタッフ、家族に支えられ何とか乗り越えることができました。大学院にチャレンジできたことは、一生の宝物ですし、仕事に活かせることばかりだと感じています。何かに取り組んでみたい方や知識を深めたい方は、是非チャレンジをお勧めします。

修了生写真   島根県立中央病院勤務

            細川 真紀

 
 


 





   私は、平成30年3月に高齢者リハビリテーション看護学領域を修了しました。急性期病院での勤務を続けながら、勤務後や休日を利用して大学院に通いました。大学院では、摂食嚥下障害がある高齢者が住み慣れた自宅で生活を継続できるように、介護者の介護負担感の軽減について研究に取り組みました。
 大学院では学内以外にも様々なフィールドで学ぶ機会があり、島根県の高齢者の健康課題を肌で感じることができました。大学院での学びを通じて視野が広がり、高齢者と家族を様々な角度から捉え、看護の役割について考えるきっかけになったと感じています。
 大学院での2年間は、研究課題に向き合い探究し、悩むこともありましたが充実した日々を送ることができました。指導教員には、助言・指導をいただいたき感謝しています。何より、同期の大学院生と看護について日々討論し、切磋琢磨したことは私の財産になりました。大学院での学びを活かし、高齢者と家族の支援に貢献できるように精進していきたいと思います。
  これから入学を目指す皆さん、看護学研究科は指導教員に一対一で助言・指導をいただける環境があります。また、社会人でも学修しやすい時間割も配慮されていますので、ぜひ挑戦してみてください。

修了生写真

   島根県立中央病院勤務

           馬庭 祐子